ヘルシンキで軍縮会議
♪猪口邦子「手のひらメール」32号♪(2009/11/16発行)掲載
2009/10/25 ヘルシンキで軍縮会議
海外出張をしばらく取りやめていましたが、10月末、ヘルシンキで国際会議に出席しました。フィンランドを代表する平和研究者ライモ・ヴェリネン(Raimo Vayrynen) が「クニコもまた核軍縮分野に戻っておいでよ」と招いてくれたのです。私がまだ駆け出しの国際政治学者のころから北欧は平和研究の砦でした。構造的暴力の概念で南北問題を論じたノルウェイのヨハン・ガルテゥングや軍縮外交論のヴェリネンは、冷戦時代にあって輝く星でした。私は2002年から2年間、日本大使としてジュネーブで軍縮外交の前線にいましたが、「学者として招待する」という言葉は、政治家としては失意のなかにある私にとって燭台の光でした。核軍縮の暖流が東アジアに及ぶようにするにはどうしたらいいかを発表し、近く論文にもまとめます。
泊まったホテルには、一階にバーとレストランがありました。その間に、それに挟まれるように堂々と、幼児用の遊び場と食事エリアが置かれていました。フィンランドは少子化対策や世界一の子どもの学力で知られる国でもありますが、子どもを慈しむ社会文化は、命を守る軍縮外交と一対のものと感じました。すでに真冬の寒さのヘルシンキ。夕方には、ウォッカ入りの熱いコーヒーが人気でした。
